Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

言葉の処方箋

樋野興夫氏は、2008年がん哲学外来を開設した順天堂大学医学部の病理学者だ。がん哲学外来とは、医師と患者が対等の立場でがんについて語り合う場で、医学的な治療は一切せず、言葉の処方箋を出す。

この本のタイトルは、マルティン・ルターの言葉がもとになっていて、「自分の命より大切なものがある」という樋野氏の考えを表している。

言葉は薬にも毒にもなる。同じ言葉をかけても、それによって慰められる人と傷つけられる人がいる。

相手に対する配慮をもって、言葉の使い方により気をつけて人に接していきたいと思った。

そして、正論より配慮が必要なんだな、ということも深く受け止めた。

弱っている人に、正論を言うより、温かい配慮ある言葉を投げる。たとえ相手が間違っていたとしても頭ごなしに否定しない。相手の言葉に同意をせず、「ああ、そうか」と放っておく力を身につけたい。悪い点を知っていながら、あえて言わない。そういう人を心から尊敬する。そういう人になりたい、と思う。