【介護福祉士の勉強】介護士は召使いなのか
忘れがちになってしまうが、福祉職はサービス業でもある。福祉サービスという名称がある。接客業と言えるかもしれない。
通常、接客業は営利を目的とする。だからこそ我慢できる部分があるのかもしれない。
福祉は、多くが営利を目的としないうえ、給与も低い。だからキツイのかもしれない。
私の場合、ごくたまにではあるが、ご利用者やご利用者の家族から理不尽なことを言われたり、横柄な態度をとられることがある。
そんな時、カチンとくる。
それから、それは加齢や障害の影響かもしれないと考えたり、経験や想像力不足、心に余裕がないからなのだと思うようにはしている。理不尽な要求については職場に報告・連絡・相談する。
介護士にはアンガーマネジメント能力が必要だ。
介護士を見下して扱う人は一定割合いるのだろう。それは、国が福祉に予算を割かない結果としての介護職員の社会的地位の低さによるイメージも大きな原因だと思う。
介護福祉士のスクーリングでは、現役介護士で、高齢者と関わっている人の話をきく機会が多い。
有料老人ホームで働いているという方の話は、ご利用者に召使いのように扱われて大変だというものだった。やっている仕事内容は、たしかに旧時代の召使いと変わらないかもしれない。人が進んでやりたくないようなキツくて汚い仕事が含まれる。有料老人ホームの場合、お金のある人しか利用できない。お金を沢山払っているのだから、それに見合ったサービスを受けて当然という気持ちもあるのだろう。要求水準はたしかに高そうだ。
そのご利用者はお金で人を動かす感覚や、お金を持っていることにより自分は優れた人間だと思うことに慣れているかもしれない。
貧困層であれば、例えば人生の悲しみを知っている。ゆえに人に優しいかもしれない。
一方で、貧しさのために心に余裕がなくなっているかもしれず、やはり介護士にキツくあたる可能性はある。
お金のある人であっても貧困層であっても、経済状況に関わらず、相手を尊重することを知っている人はいる。相手を尊重できる人が多いと信じたい。
そして、お客だからと何でも理不尽な要求まで飲む必要はないけれど、相手の背景をしっかり理解したうえで、気持ちに余裕を持ち支援をしたいと思う。