Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

温泉でのこと(高齢者福祉について考える)

週末近くの温泉に通うのが楽しみで、そのために平日を過ごしているような気にさえなる。温泉が近くだと、少し歩いて帰って寝るだけなので、とても気楽で開放感に浸れる。自宅と温泉が近いことはすごく贅沢なことだと思う。

買い物するスーパーより大きなお風呂が近くにある方が嬉しいと思う価値観になった現在だ。

そんな大好きな温泉では、様々な人をみる。家族で来ている人の関係性をみるのもひとつの楽しみだ。仲の良い家族をみると気持ちが和む。

基本は楽しい温泉で、日々のストレスから解放され、リフレッシュできる場所なのであるが、昨日はとても悲しい気持ちになった。

90歳近くと思われる高齢女性がその娘と思われる70歳くらいの女性に、きつく言われ続ける姿を目にしたのだ。おそらく親子だろう。「どうして⚪︎⚪︎なんですか!」「⚪︎⚪︎はやったの?やって」「なにやってるの?」お母さんと思われる女性は悲しそうに、何も答えず言われるままになっていた。公共の場でもそんな感じなら家ではもっとひどいかもしれない。

こんな時出来ることがないことがとても辛い。一時的に関わり、娘にひと言言ったとしても、かえって悪い状況を招く危険もある。「あなたがちゃんとしないせいで、私が注意しなければならなったのに、私が悪者になった」とさらに90歳くらいの高齢女性がなじられる危険がある。

家族や高齢者問題について考える。険悪な関係性なのに一緒に暮らさなければならない経済状況などもあるのだろう。娘は家族介護で疲れ果てているのかもしれない(しかし、その母と思われる高齢女性は、温泉に来て、ひとりで着替えられるほどしっかりしていたから、その可能性は低い)。

離婚したいけれど経済ゆえに家族でいる、という夫婦もかなりの数に上る。家族介護前提の高齢者福祉。

夫婦もどちらかが先に死ぬし、子どものいない夫婦もいるし、最初から結婚せず独身を通してきた人もいる。家族だからと言って良い関係であるとも限らない。

一人暮らしの高齢者が、肩身の狭い思いをせず福祉を受けられる基盤を整えることが、関係のよくない家族と同居しないという選択肢を高齢者に与え、家族による虐待を防ぐ一歩になると思う。