「老い」を意識して
- 作者:上野 千鶴子
- 発売日: 2008/11/07
- メディア: 文庫
上野千鶴子と中村雄二郎の本『〈人間〉を超えて 移動と着地』を読んだ。
上野さんが38歳から40歳までの2年間、当時59歳から61歳歳だった中村さんと交わした往復書簡で、メインテーマは「老い」だ。1989年出版の本ではあるが、特に内容が古いと感じることはなかった。
最近「老い」を意識している私としては、今の自分とほぼ同年代だった上野さんが感じていたことに共感する部分も多くあった。
2008年出版の上野千鶴子著『老いる準備 介護することとされること』も並行して読んだのだが、同じ人が20年前に考えていたことをふまえて読むことの面白さも改めて感じている。
次は、2011年出版、上野千鶴子著『ケアの社会学』を読みたい。
最近、「家族」についても考えているが、「家族」と「老い」と、私の現在の仕事である「障害福祉」やケアに関することは、すべて密接に繋がっている。
『〈人間〉を超えて 移動と着地』にあった、上野さんの考えで面白いと思った言葉をメモしておく。
・家族は〈個〉であることから解放されるから-もしくは少なくともそう錯覚していられるから-みんな「家族」があんなに好きなのでしょう。