障害福祉の仕事をしている。なぜしているのかというと、それらしい理由は思いつかない。興味があったから、なのかなと思う。
高齢者でも、子どもでも、外国人でも、犯罪者でも、昔の人でも、とにかく他者に興味がある。自分と、どこが同じでどこが違うのか。私たちを隔てるものは何なのか。
私が接している方々の多くは、遺伝子疾患により外観からとても目立つ。一緒に歩くと、みられているという感じを私も受ける。
『ワンダー君は太陽』の主人公であるオギーも、遺伝子疾患により顔が一般の人とは違う。映画は、彼と彼を取り巻く人々の物語だ。
印象に残ったのは、彼の姉の葛藤だ。
障害者の親の目は、障害児に向きがちだ。同様に愛情を注いでいるようでも、そうなってしまいがちだ。手がかかる障害児が優先されてしまう。親との時間が中断されると、兄弟姉妹が障害児に対して抱く感情は相当複雑なものになるはずだ。
障害福祉の仕事をしていて感じるのは、職員に障害者の親であったり、兄弟姉妹の割合が多いということだ。その他の職員には軽い発達障害なのではないかと思わせる人もいる。
かく言う私も、発達障害かもしれないと自分のことを思っている。
障害者本人や障害者の両親や兄弟姉妹を支援することが、自分と強く結びついている人がこの分野で多く働いているのかな、という印象を受けている。
オギーのお姉さんも、そんな仕事に就くかもしれないな、など思いつつ観た。