Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

超高齢化社会を生きること

親は65歳を過ぎて高齢者となり、私自身もあと数年で介護保険料を払うことになります。年金が多かった祖父母とは違って、私の両親の場合、ほとんどない貯蓄や年金だけでこれからの人生を安心して暮らしていけるとはとても思えません。現在の私はというと、自分と子どもの”今”の生活に必死で両親を養う経済的余裕がありません。

社会保障の勉強をしてわかったのは、年金保険にも介護保険にもあまり頼れない、ということです。

私は無知ゆえにこれらの社会保障制度に希望を残すことが出来ていました。知るというのはある意味残酷なことです。とはいえ、今さらですが、知ることができてよかったです。

老後の人生の設計図はまったく希望を持って描くことが出来ません。

大好きだった祖母は認知症になり施設に入り、そこから病院に入院して亡くなりました。祖母のいた施設の職員さんは良い方が多く、介護・看護の姿を見て感動することもありました。それでも、本当は自分の家から離れたくなかった祖母の立場にたって考えると辛すぎました。

でも祖母が施設に入れたということは、まだマシだったのかもしれません。在宅で、介護者の負担が増し、虐待につながるというひどいケースもあるからです。

施設への入所を希望しても入れない高齢者のことを待機老人と言います。施設へ入所できない肉親の介護のために介護離職する人は少なくありません。これは、ひとり親に限らず出産する(した)女性が待機児童問題や三歳児神話等のため、職業生活から離れなければならない状況と似ています。例えば夜中に排泄の介助が必要だったり徘徊癖があったりする高齢者から目を離せないという状態も、乳幼児から目を離せない状態と似ています。子どもの場合は少しずつ手を離れていくけれど、高齢者の介護の場合は、その逆になることが多いというのが違うところだと思います。

両親の介護問題を意識しつつ、祖母の最期を思い出し、ほかに道はなかったのだろうかと高齢者問題について欝々と考えていた時期に少しだけ希望を与えられた映画がありました。とはいえアメリカの、それもきっと高所得者のお話なのでしょうけれど。認知症の祖母と接していた頃に観たかったです。そしてご家族が認知症になられた方にはぜひ観て欲しい映画です。


映画『僕がジョンと呼ばれるまで』予告編

日本の超高齢化社会について

2025年、約10年後、日本の65歳以上の高齢者は3500万人を突破し、3人にひとりになると予想されてます。1970年には7%だった高齢者人口比率はものすごいスピードで上昇して現在に至りました。すでに高齢化率が最高の秋田県では2012年、高齢化率が30%を超えています。高齢者世帯(65歳以上の者のみで構成するか、またはこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯)は、2012年に全世帯の21.3%を占めており、そのうち約半数の世帯が単独世帯です。

2010年の国民基礎生活調査によると、要介護者の重たる介護者は配偶者が25.7%、子が20.9%、この配偶者が15.2%となっており、性別で見ると、男性が30.6%、女性が69.4%となっています。高齢者虐待の虐待者は4割が息子、夫が18.3%、娘が16.1%、嫁5.9%となっています。被虐待高齢者の77.6%が女性、年齢は80歳代が43.3%です。

日本の高齢者の就業意欲は高く、2012年平均で、65歳以上の高齢者の割合は労働力人口の9.3%に上ります。

1963年に老人福祉法が成立、1990年には老人福祉の措置権限が都道府県から町村に移譲され、2000年には介護保険法が施行されました。この間、福祉元年と呼ばれた1973年には老人医療が無料化されましたが、1982年の老人保健法制定により一部自己負担となりました。最近では、2014年介護保険法改正により、利用者負担の一部引上げ、特別養護老人ホームへの入所基準の厳格化、要支援者向けサービスの市町村への移行等が行われています。