ゲーリングはニュルンベルク裁判でこう答えた
朝日新聞の特別編集委員が、ツイッターでナチス・ドイツの写真とともに、安倍首相について不適切な書き込みを行い、その後、削除して謝罪したようである。自民党は朝日新聞社のHPにもツイートの訂正と謝罪を掲載することなどを求めているとか。
ちょうど大好きな「よりみちパン!セ」シリーズの一冊、森達也著『世界を信じるためのメソッド』を読んでいたところだった。それでまさにナチスドイツと現在の日本の現状について考えていたところだったのでドキッとした。
1945年、全世界で6千万人という膨大な犠牲者をだした第二次世界大戦は終了した。ヒトラーやゲッベルスは自殺したけれど、残されたナチスドイツの幹部たちは、連合国側が主催するニュルンベルク裁判で裁かれた。かつてヒトラーから後継者の指名を受けていたナチスの最高幹部ヘルマン・ゲーリングは、「なぜドイツはあれほどに無謀な戦争を始めたのか」との裁判官の問いに、以下のように答えている。
「もちろん、一般の国民は戦争を望みません。ソ連でもイギリスでもアメリカでも、そしてドイツでもそれは同じです。でも指導者にとって戦争を起こすことはそれほど難しくありません。国民にむかって、我々は今、攻撃されかけているのだと危機を煽り、平和主義者に対しては、愛国心が欠けていると非難すればよいのです。このやりかたは、どんな国でも有効です」(森達也著「世界を信じるためのメソッド」)
世界を信じるためのメソッド ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)
- 作者: 森達也
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