ひとり親の働き方について
ひとり親でありつつ、働きながら夜間学校に通い社会福祉士の勉強をしているなんて、僅かな気を許した人にしか話さなかった。
同じ社会福祉士を目指しているクラスメイトにさえ出来れば言いたくなかった。
なぜなら、「子どもがかわいそう」と思われるのが嫌だったからだ。正直、私自身が一番「子どもをかわいそう」と思っている。それでも働きながら夜間学校に通おうと決意するに至った理由なんて他人に察してもらえるとは思えなかった。
2014年3月に横浜で起こった「ベビーシッター事件」は。シングルマザーが深夜勤務のため、インターネットで探したベビーシッターに預け、長男を殺されてしまった事件だけれど、当時母親に対してどれだけの批判の声が浴びせられたことか。
例えば、ある議員は、事件直後のブログに「大切な子宝を乳飲み子のうちから赤の他人に預けてはばからない風潮は、なぜ当然のようにまかり通っているのでしょうか。こんな風潮は、そろそろ止めにした方が良いと思うのです」と、非難している。
シングルマザーが安心して働きながら子育てできる環境が整っているとはいえない社会で、子どもとの生活を大切にしようと思って非正規の仕事をしても、 経済的に安定していない、子どもが可哀想だと非難されるかもしれない。
そもそも、シングルマザーである時点で、雇用されにくいが、運良く正規雇用になったところで祖父母などの援助なく、しっかり子どもと関わりつつ働ける企業など、どれだけあるのだろうか。
生活保護を受けているシングルマザーだって、怠けたいからそうしているわけではない。
私自身に関しては、精一杯頑張っている。頑張りすぎて潰れない程度に頑張っている。
シングルファザーについてもそうだけれど、ひとり親の働き方や子育てを否定する人がいたら、何をどう努力したら良いのかについて教えてもらいたい。