ボロ物件を子どもと私の王国に！

都築響一の『TOKYO STYLE』は、独身時代の私にとって賃料が安くて狭いボロ物件でいかに心地よく暮らせるかのバイブルでした。この写真集に出てくる部屋の主に、もし子どもがいたら、ネグレクトと言われかねないモノに溢れた様々な部屋、部屋、部屋。「独身者にだけ許される夢のお城だよなぁ」と、思いながら改めて写真集を眺めていたら、ちゃんと子どもと一緒に住んでいる人たちの家・部屋も僅かながら紹介されていたのでした！

『となりのトトロ』のお父さんとさつきとメイも田舎のお化け屋敷みたいなボロ家を借りているけれど、きれいに掃除して素敵に使っています。実際は小動物や虫もたくさんいるのだろうけれど、あんな家に住みたいと思った人は多いのではないでしょうか。

どんなボロ物件でも住む人の工夫次第、捉え方次第なのだろうと思います。

ひとり親で賃貸生活の皆さん、特に安い物件しか借りられずに、古くて狭い家に不満を感じながら住んでいる皆さん（私自身もそうですが）、もう２０年近く前の本ではあるけれど、『TOKYO STYLE』を眺めていると、ちょっと希望が湧いてきますよ。子どもがいる以上は、危険防止と清潔、整理整頓に気をつける必要がありますが、子どもの希望も取り入れながら、個性あふれるお部屋を作ってみてはいかがでしょうか。私も頑張ります！