Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

マリア・モンテッソーリのこと(子どもの自立を助ける教育)

保育士試験の勉強の中で一番好きだった科目は教育原理でした。はじめて聞く教育者の名前の中で特に気になったのがモンテッソーリのことです。彼女や彼女の教育方法について何冊か本を読み調べました。

マリア・モンテッソーリ(1870~1952)はイタリアに生まれた当時としてはほんのわずかだった女性医師の一人です。1897年から1900年までローマ大学付属精神病院の助手として、牢獄のような部屋に入れられた知的障害児をみつめたことをきっかけに教育法を確立しました。

1907年にはローマのスラム街開設された保育施設「子どもの家」の指導を任されました。この「子どもの家」で得られた成果をまとめた本『子どもの発見』は世界的なベストセラーとなります。

その後、ムッソリーニが彼女の名声を国家建設に利用しようとし、イタリアの公立学校に教育法が導入されましたが、モンテッソーリが反発したため、イタリア国内のすべての「子どもの家」が閉鎖されました。彼女は、スペイン、オランダなどに移り住み、インドには7年間逗留します。

終戦後は平和教育にも尽力したため、ノーベル平和賞に3回ノミネートされています。

モンテッソーリの教育法で特徴的なのは、子どもの内面から現れる自立への強い欲求を尊重した考え方です。適切な時期に適切な環境を与え、大人は子どもの活動を援助する役割に徹することを大切なこととしています。命令・先取り、禁止、代行、せきたて、放任をしないということです。これは高齢者の介護にも通じると思いました。

子どもの発達を助けるためにモンテッソーリが考案した教材は「教具」と呼ばれ、日常生活、間隔、数、言語、文化の5つの領域に分かれています。だからといって、モンテッソーリ幼稚園に通わせたり、市販の高価な教具をそろえなくても手作りのもので十分代用できそうな教具ばかりなので、シングルママもちょっと本を読んで勉強したらモンテッソーリ教育を日常に取り入れることができます。

モンテッソーリ教育では感受性が特に強く働く時期のことを「敏感期」と呼び、これが顕著に表れるのが0~6歳の時期だそうです。とはいえ、子どもがこの年齢を過ぎてからモンテッソーリの考え方を取り入れても遅くはありません。彼女は発達段階を24歳までと大きく捉えているからです。

日常生活そのものが子どもにとってやってみたいことであることがわかり、食事の支度やお掃除のお手伝いなどをしてもらいながら子どもに自分で出来る喜びを伝えていきたいな、と思っています。