Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

父親不在のアニメーション

子どもが本棚に並べていたDVD『ミトン』をみつけてきてみたいとせがむので一緒にみる。冬になるとみたくなるDVDで、「ミトン」「ママ」「レター」の3つの人形アニメーションが入っている。監督はチェブラーシュカで有名なロマン・カチャーノフ

毎年のように冬にみていた映画だけど、シングルマザーになった今みると、これは3つともお父さんや兄弟姉妹などほかの家族が出てこない、母と子の物語だな、と思う。「レター」に関しては、船乗りのパパからの手紙を心待ちにする母と息子の物語で、お父さんの存在は感じさせられるものの、実際は一緒に暮らしていない。「ミトン」は、本を手放すことができないお母さんと犬を飼いたい女の子の話。料理をしているときも本を読んでいるところから、なんとなくお母さんが独身者風に見える。「ママ」は、坊やが寝ている間に買い物に行くお母さんが家にいる坊やを心配でたまらなくなる話。近所に子どもを見てくれる人もいない風で、お母さんは坊やをとても愛しているけれど、疲れ切っている様子でもあり悲しげな表情。3つのアニメはそれぞれお父さんがいるのかもしれないけれど、どれもどこかシングルマザーが共感できる部分を持つ物語だったということに気づいた。

すごくかわいくて、幻想的で子どもがみてももちろん愉しめるアニメなのだけれど、共通してどこかメランコリックで人形の表情や動きから訴えかけられるものが大きい。無声映画でセリフはいっさい出てこないので、だからこそ何度みても面白いのかもしれない。大人がみても愉しめる映画なのだ。

 

ミトン [DVD]

ミトン [DVD]