Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

【介護福祉士の勉強】ディオゲネスの末裔


コロナで、人と繋がりを持つ機会も希薄になり、セルフネグレクト状態に陥っている人が多くなっていることと思う。

昨日も、仕事先からの帰り、大量のゴミ袋をトラックに詰め込んでいる光景をみた。ただ、亡くなった人の家を整理していただけかもしれないけれど、ゴミ屋敷だったのかな、と何となく思った。

『ルポ ゴミ屋敷に棲む人々-孤立死「呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態』を読んだ。

セルフネグレクトへの介入時、拒否があると支援がとても難しい。

愚行権というものがある。趣味にお金を注ぎ込んで、趣味の物で部屋が溢れ、他人からみたらゴミ屋敷にみえたとしても、お酒が好きで、お菓子が好きで健康を害していたとしても、それをあえて行う自由がある。

誰かの目からみて正しいからと言って、それを人に強制することはできない。

私はお酒が好きだし、お菓子も好きだ。お酒やお菓子、さらに本を購入することや喫茶店で過ごすことにこれまでの人生でどれほどのお金を費やしたかわからない。他人から見たら愚かな行動かもしれない。

服が大好きで、服に埋もれて過ごす人の写真集、都築響一の「着倒れ方丈記」は、私にとって実に魅力的な写真集だった。

例えば、私が今「あなたの生活は改善すべきだ」と約束もしていない見知らぬ人間に言われたとしたら、自分の生活を否定されたことに腹を立て、そんな筋合いはないと拒否するかもしれない。少なくとも自尊心が傷つく。

ライブイベント型のセルフ・ネグレクトというものもある。人間にとって最もストレスフルなライブイベントは配偶者の死という研究もあるらしい。離婚も配偶者との別れという意味ではストレスフルなので、私のようなひとり親もセルフ・ネグレクトにも陥りやすいと思う。

ひとり親が自身をネグレクトするということは、その子どもをネグレクトすることにも繋がる。高齢者同様、離婚経験者もリスクが高いのだろうと思う。

ひとり親が子どもを巻き込んでセルフネグレクトしていたら、児童虐待の観点から、愚行権などと言ってはいられない。介入すべきと思う。

認知、判断力が衰えた人が、生命の危機に陥っているのに拒否を続けている場合はどうするのか。認知、判断力が衰えていると、何を基準に判断すべきなのか。

古代ギリシャ犬儒学派の哲学者であるディオゲネスは、あらゆる慣習的行為や社会通念を軽蔑し、極貧の路上生活者のような生活を送ったという。これが、セルフ・ネグレクトの原型と言えるかもしれないらしい。

認知や判断力が低下していない成人の場合、正しい情報と知識を提供したうえで、本人の意思を尊重するのは当然のことである。

どうしても支援したい場合、「◯◯させて欲しい」とこちらがお願いするかたちをとったり、ご本人が直接的に困っていることを解決することからスモールステップで支援していくとうまくいきやすいようだ。

【介護福祉士の勉強】介護士は召使いなのか

忘れがちになってしまうが、福祉職はサービス業でもある。福祉サービスという名称がある。接客業と言えるかもしれない。

通常、接客業は営利を目的とする。だからこそ我慢できる部分があるのかもしれない。

福祉は、多くが営利を目的としないうえ、給与も低い。だからキツイのかもしれない。

私の場合、ごくたまにではあるが、ご利用者やご利用者の家族から理不尽なことを言われたり、横柄な態度をとられることがある。

そんな時、カチンとくる。

それから、それは加齢や障害の影響かもしれないと考えたり、経験や想像力不足、心に余裕がないからなのだと思うようにはしている。理不尽な要求については職場に報告・連絡・相談する。

介護士にはアンガーマネジメント能力が必要だ。

介護士を見下して扱う人は一定割合いるのだろう。それは、国が福祉に予算を割かない結果としての介護職員の社会的地位の低さによるイメージも大きな原因だと思う。

介護福祉士のスクーリングでは、現役介護士で、高齢者と関わっている人の話をきく機会が多い。

有料老人ホームで働いているという方の話は、ご利用者に召使いのように扱われて大変だというものだった。やっている仕事内容は、たしかに旧時代の召使いと変わらないかもしれない。人が進んでやりたくないようなキツくて汚い仕事が含まれる。有料老人ホームの場合、お金のある人しか利用できない。お金を沢山払っているのだから、それに見合ったサービスを受けて当然という気持ちもあるのだろう要求水準はたしかに高そうだ。

そのご利用者はお金で人を動かす感覚や、お金を持っていることにより自分は優れた人間だと思うことに慣れているかもしれない。

貧困層であれば、例えば人生の悲しみを知っている。ゆえに人に優しいかもしれない。

一方で、貧しさのために心に余裕がなくなっているかもしれず、やはり介護士にキツくあたる可能性はある。

お金のある人であっても貧困層であっても、経済状況に関わらず、相手を尊重することを知っている人はいる。相手を尊重できる人が多いと信じたい。

そして、お客だからと何でも理不尽な要求まで飲む必要はないけれど、相手の背景をしっかり理解したうえで、気持ちに余裕を持ち支援をしたいと思う。

【介護福祉士の勉強】生活支援技術 Ⅰ (家事援助)

福祉職場で、同僚の職員をみていて思うのは、家事能力が高いということだ。若い男性であっても料理、掃除を器用にこなし、季節に合わせた服装の配慮をしっかりできる。

ご利用者の健康状態、趣味嗜好、生活習慣、使用できる材料と道具(経済状況も関係する)を利用し、その場で何をするか考え、ご利用者と相談し、料理や掃除をする。これって割と難易度が高いことだと思う。

生活習慣は、きわめて個人的なものだ。長年付き合ってきたカップルでさえも、結婚して一緒に暮らしてみることで生活習慣の違いにストレスを溜めることがある。

居宅サービスの家事支援は、自分と異なる階層で生まれ育った、年齢も職業も教育歴も様々な人の個人的な生活習慣を尊重してする。

支援者が自分の個人的なやり方に慣れていても、相手のやり方に合わせるのだ。

居宅支援をすると、様々な生活形態をみることになる。もし訪問の仕事をしなければ、自分と同じような階層の友人宅しか訪れることがなかったかもしれないのに、本当に様々な暮らしを見ることになるのだ。

テレビや写真だけでみるのではなく、実際の匂いなど空気も感じる、近隣の環境も知る。

福祉職男性は、給与が低いため、なかなか結婚できないようだが、家事も出来て、相手のことを尊重する態度が身に付いているのなら、パートナー候補として、とても素敵なのではないか。

さて、介護職女性は、婚活市場で特に人気があるわけではない。勝手に理由を想像すると、看護職女性と保育士女性のほうがスペックが高く見えるからだと思う。看護職は医療の知識も高く給与も高い。キビキビ動けるスマートな印象がある。保育士は、家族を形成した場合の子育て能力の高さが保障されそうだからだ。

介護職は、イメージとしての華やかさに欠けるのではないかと思う。

【介護福祉士の勉強】介護過程 Ⅰ Ⅱ Ⅲ

介護福祉士実務者研修のスクーリングで、アセスメントシートと個別支援計画を作成する宿題が出た。長期目標と短期目標を考えるというのが、慣れないとなかなか難しい。

慣れないものに慣れる場合は、真似ることからはじめるのが近道なので、ひたすら個別支援計画例を、たくさん見て、文章を切り貼りして作っている。

私は、自分自身の長期目標も短期目標も考えるのが難しい。

漠然と「幸せに過ごしたい」という気持ちはある。これを達成するために必要な短期目標は、いくつあるのだろう。考えるほどにわからなくなる。

今していることに視点を変えて、「介護福祉士資格取得」を長期目標としてみた。すると、「勉強をする」が短期目標となる。「介護ができる相談員になる」を長期目標とすると「介護福祉士資格取得」が短期目標となる。

ジョブホッパーを続ける」を長期目標とすると、「介護福祉士社会福祉士、保育士といういつでも求人がある福祉資格を取得する」が短期目標となる。

「自分の気質に合ったライフスタイルを送る」を長期目標とすると「ジョブホッパーを続ける」が短期目標となる。

「ストレスの少ない生活を送る」を長期目標とすると、「自分の気質に合ったライフスタイルを送る」が短期目標となった。

あ、そうか。

目標から細部を考えていくのではなく、今していることから少しずつその目標は何なのかを考えていったら、私の大きな目標は「ストレスの少ない生活を送る」ことなんだ、とわかった。それは、健康にもつながるし、「幸せに過ごす」ことにもつながっている。

一応、進んでいる道はこれで良さそうだと、宿題をしながら考えた。

【介護福祉士の勉強】人間の尊厳と自立

自殺自由法

自殺自由法

通信の課題を出し終えたので、あらためて教科書に沿って介護福祉士の勉強をしていくことにした。これまで勉強してきた保育士や社会福祉士の勉強とかぶるところもあるので、何か本を読みながら考えを深めようかと思った。
まずは、「人間の尊厳の自立」という科目から。選んだのはこの本。フィクションではあるけれど、現代日本社会における人間の尊厳について考えるのに最適だと思う。
日本に「自由自殺法」が施行されることになる話だ。
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「世の中には、自殺が自由になるよりももっとずっと前から、競争に負けた人間や失敗した人間はさっさと死ななきゃいけないっていう風潮があったじゃないですか」
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オカルト

オカルト  現れるモノ、隠れるモノ、見たいモノ (角川文庫)

オカルト 現れるモノ、隠れるモノ、見たいモノ (角川文庫)

  • 作者:森 達也
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 文庫

宇宙戦争(字幕版)

宇宙戦争(字幕版)

  • メディア: Prime Video
『オカルト』を読んだ後、『宇宙戦争』を観ながら寝た。
観た夢は、古い市場を何かを探しながら職場の同僚と歩いている夢。その同僚が飼っているカタツムリが手に私の手に強く貼りついていたので手につけたまま歩いていた。けれど、突然それが勢いよく動き出したので落としてしまった。そのカタツムリはなぜかバラバラになってしまい、ほとんど死んでいるような様子になり、同僚が悲しむ。申し訳ないと思って、焦ってカタツムリの散らばった断片を集めて、なんとかカタツムリを組み合わせようとする夢だった。
こんな風に、夢の詳細を記録すると霊感が高まるとかいう話をどこかで聞いたことがある。
『オカルト』は、評判通り、ものすごく面白かった。私は怖がりだけれど、それほど怖くもなく読める。怖がらせることを目的とした話ではなく、取材に基づいたドキュメントだからだ。
『オカルト』と結びつけるわけではないけれど、障害福祉の仕事をしていると、日常的に不思議なことがある。
相手が私にはみえない誰かと話していたり、不思議な話をする。私からみると何もないところで怖がったり、驚いたり。何も起こっていないのに、泣いたり、笑ったり、叫んだりする。叩かれたかと思うと、抱きつかれたりする。
私にはわからない何かをキャッチできる特殊な能力があり、それを受けて反応しているのだ。天気など、私の目にもみえるかたちで環境に働きかけているようにみえる人もいる。
そういう方々と日常を共に過ごしていることが、ありがたいことに思えた。

ハローワークに行った

娘の参観のために休みの希望を出していたが、緊急事態宣言で参観がなくなった。というわけで自由に使える平日の時間ができた。

資格の勉強をするために教育訓練給付金が使えるかどうかハローワークに足を運んで相談した。

失業者で溢れかえっているのではないか、という予想に反してハローワークはガラガラだった。午後一番くらいの時間帯だった。

これまで転職も多かった私は何度もハローワークに行ったことがあるが、私の経験の中で1番空いている状態だった。

コロナ禍で失業した人の波は治っているのだろうか。ほとんど仕事がないことがわかっているから求職者は相談にも行かないのだろうか。予想外の状況に驚いた。

最近、ハローワーク相談員の雇い止め問題をニュースでよく見る。ハローワーク相談員は非正規が多いのだ。

考えてみると、失業給付の手続き以外、求職活動はハローワークを通さず直接できる場合も多い。

仕事に関する情報をインターネットで集めることができ、直接申し込めるならハローワークの存在意義はこの先どう変化していくのだろう。

就労相談に関する仕事や職業訓練の仕事を通算5年ほどしてきただけに、今後のハローワークのあり方を考えてみたいと思った。