Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

本で知識を身につけることについて

モラルハラスメントに関する書籍が、出版され、図書館にも少なからず置かれるようになったことはありがたい。このような本が無かった時代にモラルハラスメントを受けていた女性のことを思うと身がすくむ。

私たちは、自分が夫から受けている苦しみにモラルハラスメントという名がつけられて、分析されているからこそ救われている部分が大きい。モラルハラスメントに関する本を読むことで、「まさに私の夫のことを書いている!」と思えることで、この他者に理解してもらうのが困難と思われる状況が自分ひとりだけのものではなかったことを知る。

モラハラに関する本は、たくさん読んだ方が良いけれど、小さな子どもを抱えて本を読む余裕までない人が多いのが実際だと思う。そんな人に1冊だけおすすめするなら「モラル・ハラスメント」のすべて(講談社)だ。

離婚やモラハラに関する知識を自分で身につけると、費用のかかる弁護士との相談の中でできるだけ費用をかけずに相談できるようになる。本に書かれていないややこしい相談だけに絞って弁護士に質問することが出来る。

自分がおかれている状況、夫の特徴などをなかなかうまく自分の言葉で言い表せないときも本を読むと表現の参考になる。たとえば、モラ夫と子どもの面会交流に伴う危険がどのように書かれているか引用してみる。

  • 子どもがまだ幼くて、面会場所まで母親が連れていかなければならない場合、モラ夫と顏を合わせることになり、大変なストレスになる、
  • 離婚後もモラ夫を恐れて住所を隠している場合、子どもが片言でもしゃべるようになると、モラ夫が子どもから保育園名や担任名を聞き出して、最終的には住所を突き止めてしまう。
  • モラ夫が子どもとの面会を通じて、相変わらず母子を支配し続ける。面会の日時場所を決めるにあたり、自分の都合ばかりを押しつけたり、面会で子どもの成長ぶりを細かくチェックして、後でああしろこうしろ、母親失格だ、などと干渉してくる。
  • たとえば、モラ夫の要求通り週一回の面会を認めた場合、母親は毎週モラ夫の指示に振り回され、子どもも毎週父親の質問攻めにあって疲れ切ってしまう。
  • 子どもの病気や学校行事やお稽古事などを理由に、決められた面会を断るとトラブルになる。モラ夫のなかには代替日を求め、もし応じなかった場合は慰謝料請求訴訟を提起したり、間接強制という法的手続きに訴えたりと、とことんやる人もいる。

 このような具体例は、自分が恐れていることを具体的に言語化することが必要な調停の場などで、参考にできる。もちろんこのような可能性があることを裏付ける夫の実際の言動は自分の言葉で整理しておき、わかりやすく第三者に伝えられるよう準備をしておく必要がある。

「モラル・ハラスメント」のすべて  夫の支配から逃れるための実践ガイド (こころライブラリー)

「モラル・ハラスメント」のすべて 夫の支配から逃れるための実践ガイド (こころライブラリー)