Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

アポロとディオニュソス

悲劇の誕生 (岩波文庫)作者:ニーチェ発売日: 1966/06/16メディア: 文庫 昨年の1月25日の写真を見返してみる。マスクはしておらず、まだ中国からの観光客も沢山いるエリアに、ちょっと武漢のことを心配しつつ愉快なイベントに娘と参加したことを思い出す。そ…

オンラインと対面

コロナで、友人や知人がテレワークになった話を聞いて内心羨ましく思っていた。猛暑の中、あるいは極寒の中、雨風雪の中通勤せずに済む。通勤などの移動時間も省けるし、自分の裁量で時間を効率的に使える。もちろん感染リスクも低い。福祉の仕事をしている…

障害児を殺した母親に同情しますか?

母よ!殺すな作者:横塚 晃一発売日: 2007/09/01メディア: 単行本 横塚晃一『母よ!殺すな』を読んだ。「この本は、前の世紀に出た最も重要な本の一冊」という帯の言葉通りだと、横塚さんの言葉を数頁読んだだけで、久々に心臓が震えた。 横塚氏は脳性マヒ者と…

コロナ禍の中の音楽

このリモート音楽を聴いてたくさん泣いた。以来、いつも自分を勇気付けるためにメロディを口ずさんでいる。『コンパス・オブ・ユア・ハート』https://m.youtube.com/watch?v=UAJ7e3mEs1Qリモート(テレワーク)合唱・合奏、ステイホームミュージックって面白…

時間と私

朝から自分の時間の感じ方について考えていた。与えられている時間は、誰にも平等だけれど、その感じ方は、多分に主観的で感情的でもある。人と比較することは現実的に不可能なことだけれど、私は時間を長く感じる人間だと自覚している。もちろん、時間に追…

SMILE

https://m.youtube.com/watch?v=Ps6ck1ejoAw娘は、私が泣いたり、深刻な顔をしていると、たまに「スマーイル」と言ってくれる。コウノドリの小松さんのように。いつも、娘には立ち直る勇気をもらっている。そんな愛する人の前では涙をみせずに笑っていたいな…

研修とイベントと私

最近、Zoomの研修やイベントにやたらと参加している。職場から案内のあった研修も全て手をあげてしまい、プライベートなイベントを含め、予定を詰め込み過ぎたような気がしている。職場を通しての研修は、実名で、顔出しで、それなりに職場の名前を背負って…

「死の受容」プロセス

死ぬ瞬間―死とその過程について作者:エリザベス キューブラー・ロスメディア: 単行本 精神科医エリザベス・キューブラー・ロス(1926〜2004)は終末期医療の先駆者だ。1969年出版の『死ぬ瞬間』On Death and Dyingで、死にゆくプロセスを5つの段階として捉え…

コミュニケーションのテクニック

人間関係にはコミュニケーションのテクニックが必要だ。 このスキルが元夫も私も、互いに高かったとしたら、もしかすると、離婚に至らなかったかもしれない、と最近考えるようになった。 恋人、夫婦、親子などの場合、距離が近い分、相手を主観で見てしまい…

相対性における障害

時代が締め出すこころ――精神科外来から見えること作者:青木 省三発売日: 2011/02/25メディア: 単行本 障害のある方々と実際に接してきた経験上からも、研修や読書などで気付いたことからも、健常者と呼ばれる私たちは多数派に過ぎないという感覚を常に持って…

ひとり親としてPTAを考える

PTA不要論 (新潮新書)作者:黒川 祥子発売日: 2018/05/16メディア: 新書 PTA問題はひとり親として、非常に頭の痛い問題だと思う。仕事と子どもとの生活をこなすだけで精一杯なのが私の現状だ。自分の空いた時間にできるボランティアなら気が進まない内容でも…

怖い夢

最近、精神に関わる本を立て続けに読んでいるからかどうかわからないけれど、今日は気持ちの悪い夢をみて目が覚めた。 私はペットを飼うことをあまり好まない人間なのだけれど、夢の中では、ひとり暮らしでペットをたくさん飼っていた。犬と猫、猿と兎、鼠と…

読書メモ:『他の誰かになりたかった』

他の誰かになりたかった 改訂版 (多重人格から目覚めた自閉の少女の手記)作者:藤家寛子発売日: 2016/02/25メディア: 単行本(ソフトカバー) 1979年、地方に生まれたこと以外にも、この本の著者と私に共通しているところがあった。小公女セーラに自分を重ね…

読書メモ:『自閉症からのメッセージ』

レインマン(字幕版)メディア: Prime Video 自閉症からのメッセ-ジ (講談社現代新書)作者:熊谷 高幸発売日: 1993/11/16メディア: 新書面白かったのは、障害によって受けた制約を放置しておけば、脳の発達にも身体の発達にもひずみが生じるという話。身体の…

読書メモ:コフート心理学入門

<自己愛>と<依存>の精神分析 コフート心理学入門 (PHP新書)作者:和田 秀樹発売日: 2016/11/25メディア: Kindle版 今回は、覚え書きのみです。・いつも自分ばかりにリビドーが向いてしまい、幻覚や妄想を見たり、自閉の世界に入り込み、自分のファンタジ…

家族介護を考える

ルポ 介護独身 (新潮新書)作者:山村 基毅発売日: 2014/06/16メディア: 単行本 4日、厚生労働省が、病気や障害などのある家族の介護をする18歳未満の子ども「ヤングケアラー」に関し、全国の教育現場を対象にした初の実態調査を12月にも始める方針を固め…

娘との愛着形成について

発達障害と呼ばないで (幻冬舎新書)作者:岡田 尊司発売日: 2012/07/28メディア: 新書岡田尊司著『発達障害と呼ばないで』を読んだ。この本には、愛着障害についても書かれており、自分自身の娘との関わりを振り返りつつ読んだ。>>発達障害と愛着障害の症状が…

エレン・ケイ

エレン・ケイ(1849ー1926)はスウェーデンの裕福な家庭に生まれ、教師として児童の教育に携わる一方、女性解放運動にも参加し、1900年『児童の世紀』、1903-06年『生命線』を発表、児童権利の擁護者として知られる。その思想は平塚らいてうにも影響を与えた…

サイバースペースと精神分裂病

現代建築・アウシュヴィッツ以後作者:飯島 洋一発売日: 2002/04/01メディア: 単行本 飯島洋一著『現代建築・アウシュヴィッツ以降』をスパークリングワインをひとりで一本空けながら読んだ。特に面白かったのは、「サイバーの息子」という章だ。サイバースペ…

「老い」を意識して

「人間」を超えて―移動と着地 (河出文庫)作者:千鶴子, 上野,雄二郎, 中村メディア: 文庫 老いる準備 介護することされること (朝日文庫)作者:上野 千鶴子発売日: 2008/11/07メディア: 文庫 ケアの社会学――当事者主権の福祉社会へ作者:上野 千鶴子発売日: 201…

ジャン=ジャック・ルソー

ジャン=ジャック・ルソー(1712-1778)は、フランスに啓蒙思想家の一人だ。フランス革命に多大な影響を及ぼし、近代民主主義を芽生えさせるのに貢献した。『社会契約論』で、はじめて「子どもは生きる権利がある」と主張し、その出版の同年、「これはわた…

心療内科の受診前

下書き記事を整理していて、心療内科に行くまでの経過があったのでアップします。最近、DVやモラハラのことを書いていないけれど、読み直して、やっぱり今大変な人に何かできることがあれば、という気持ちは残っていることを確認しました。↓私は、ことあるご…

リトルフォレスト的生活

リトル・フォレスト 夏・秋発売日: 2014/12/17メディア: Prime Videoリトル・フォレスト 冬・春発売日: 2015/06/24メディア: Prime Video 大きな出費が続き、一時的に別居したての頃と同じくらいお金がなくなった。次の給料日までどうやって過ごそうか、真剣…

シングルマザーとキャンプ

シングルマザーだと活動の幅が狭まるなぁ、と思うことがある。アウトドアの活動を特に億劫だと感じる。例えば、キャンプ。娘を学校なりYMCAなり、友人知人のキャンプイベントに参加させることは出来るかもしれないけれど、家族でキャンプと考えると、少し寂…

障害福祉分野で働く人々

ワンダー 君は太陽(字幕版)発売日: 2018/10/26メディア: Prime Video 障害福祉の仕事をしている。なぜしているのかというと、それらしい理由は思いつかない。興味があったから、なのかなと思う。高齢者でも、子どもでも、外国人でも、犯罪者でも、昔の人でも…

お父さんのことを伝える

お父さんのことを娘に伝えるタイミングが訪れた。どんな風に伝えたら良いか、ひとりで考えていてわからなかった。というのも、父に悪いイメージを持つようなことを伝えたら、その血を引く自分自身を否定してしまうようになるのではないかと怖かったからだ。…

死後のことを考える

0葬 ――あっさり死ぬ作者:島田 裕巳発売日: 2014/01/24メディア: 単行本 ひとりっ子ということもあり、両親が死んだらどうしたら良いのかということが、たまに気になっては忘れている。先日、父から、死後は火葬後に骨を砕いて河にでも撒いて欲しいというよう…

文明の程度は、それが弱い人、頼るところのない人をどのように尊重しているかによって測られるのです。(パール・バック)

母よ嘆くなかれ 〈新訳版〉作者:パール・バック発売日: 2013/06/24メディア: 単行本 パール・バックの娘キャロラインは、先天性の新陳代謝障害、フェニールケトン尿症で、知能の発育が困難な子だったという。 パール・バック著『母よ、嘆くなかれ』を読んだ…

『統合失調症 ぼくの手記』を読む

統合失調症ぼくの手記作者:リチャード・マクリーン発売日: 2004/09/01メディア: 単行本 統合失調症の人は、身近にはいなかったけれど、仕事で接したことがある。統合失調症の人の家族の話も聞いたことがある。約1%、100人に1人が統合失調症を発症するという…

子育ての重さ(子供乗せ自転車のこと)

先日、子供乗せ自転車を処分した。約8年一緒に過ごし、世話になった自転車なのに、お別れの日はそれほど寂しくはなかった。元夫と婚姻していた時に購入した自転車だ。関係は悪化しており、経済的暴力も受けるようになっていた頃だったので、自分の貯金で購入…