Ally Bally Bee

夫のDV・モラルハラスメントから逃れて娘と二人暮らし。全ての人が生きやすい社会になることを願いつつ、今ひとり親 として出来ることをあらゆる角度から考えていきます。

DV関連

DV・被害者のなかの殺意

北村朋子著『DV・被害者のなかの殺意-ネット依頼殺人の真実』を読んだ。つい最近、杉山春著『ルポ虐待ー大阪二児置き去り死事件』を読み、加害者とされた虐待親について知れば知るほど虐待親自身が被害者であった事実を知ったが、被害者が追いつめられて加害…

捨てられない証拠と裁判傍聴

年末、片付けの時期に一掃したいものは何よりDV夫との記憶だけれど、それは同時に忘れてはならないものなので、捨てるわけにはいかないものだ。むしろ、何よりも覚えておかなければならないもの、記録かつ保管しなければならないものだ。 私の携帯電話には…

夫のストーカー行為

ストーカー行為とは? まとめると以下のような行為である。 つきまとい・待ち伏せ・押しかけ 面会・交際などの要求 乱暴な言動 汚物などの送付 性的羞恥心の侵害 監視していると告げる行為 無言電話・連続した電話(ファックス・電子メール) 名誉を傷つける…

マーシャとくまとDV夫

ゆうがた、くまはかえってきてマーシャをみつけると、おおよろこびでいいました。「これはありがたい。もうにがさんぞ。ここにずっとすんでもらおう。ペチカをたいたり、おかゆをにたり、わしにおかゆをたべさせたりしてもらおう」マーシャはかなしくなって…

安心して声をあげられる場所-『パパ、ママをぶたないで!』と『トークバック』を観て

『パパ、ママをぶたないで!』はノルウェーのアニータ・キリという女性監督による、実話をもとにしたの短編アニメーション映画です。所詮外から見た人間が良しとする結末になるのではないかと疑いながら観たものの、子どもの表情や登場人物の言葉、アニメー…

子どもも読めるDVの本(娘に読んで欲しい本)

夫から暴力を受けている大人の妻ですら暴力を受けていることを自覚し逃げだすということが困難なのに、親から暴力を受けている子どもであればそれはさらに困難になる。大人向けのDVの本はあるけれど、子ども向けのそれはより書くのが難しいだろうし、なかな…

子どものことを可愛いと思えない人へ

ずっと観たかった映画『かみさまとのやくそく』を観る機会を得ました(参考過去記事:生まれる前の赤ちゃん )。この映画は、ドキュメンタリーという性質上、出演者の子どもに配慮し、DVD販売などを行わず上映会を行うのみとしているようです。生まれる前の…

平塚らいてう

平塚らいてう(1886-1971):女性解放運動家。夏目漱石の弟子、作家森田宗平と心中未遂事件を起こし話題をまく。婦人文芸雑誌『青鞜』を発行。1914年には、青年画家との共同生活に入るが、家族制度を否定するため入籍を拒否。女性問題の評論家として活躍し…

お姫様ヴェールを作ってみたこと

斎藤美奈子著『紅一点論』は解説で姫野カオルコが言うように怖いフェミニズムの本ではなく、あえて性差というカメラアイを設けてアニメと伝記のグラフィティを見てたのしむ「抱腹絶倒エンタテインメント本」である。 しかし、私は深く読み込み、様々なことを…

魔除けとしてのゼラニウム

ベランダも庭もない我が家ですが、家の前に鉢植えを5つほど置いています。まめな手入れも出来ていないのにそれぞれ元気に育ってくれていて今日はゼラニウムの花が咲きました。ワインの空き瓶で水やりをしていますが、おしゃれなジョウロが欲しい今日この頃…

金子みすゞとその死をかけた親権

モラル・ハラスメントを知るようになって、思い出したのは童謡詩人・金子みすゞのことでした。10年ほど前に一度観ている映画、五十嵐匠監督『みすゞ』を見て、やはりみすゞの夫は典型的なモラ夫だったことを確認しました。この夫のせいで、みすゞは26歳の若…

子守りのこどもと日本の子守唄

わらべうたへの興味から北原白秋『日本童謡ものがたり』を読んでみました。北原白秋は昔から伝わるわらべうた、日本の童謡を愛し、戦争によって忘れられそうになっていた日本全国のうたを集める仕事をしていたようです。 子ども向けの文体で書かれたこの本で…

見ようとしないと見えない、子どもの貧困

「(日本の)子どもの貧困は見ようとしないと見えない」、保坂渉・池谷幸司著『ルポ子どもの貧困』に登場するベテラン教師の言葉だ。子どもが手にしている携帯電話は仕事の依頼を受けるためのライフラインである場合もある。 この本には、奨学金を親にあてに…

精神鑑定の事件史

私は同居中、夫から頭がおかしいと言われ続けましたが、私の方でも夫のことを、何か病を抱えているのではないかと思っていました。なぜなら、夫は私が実生活の中で知り会った人の中でもっとも冷酷だったからです。 夫が何らかの障害を抱えていてもいなくても…

心理学化した社会

「AC」や「PTSD」「トラウマ」「フラッシュバック」という言葉は大衆化され、精神科医でなくとも多くの人がそれが意味するものをイメージできる。私の周辺には精神障害者として手帳を持つ子が以前から何人かいたけれど、DVやモラハラの被害者との集まりに出…

マザーテレサで救いについて考える

DV夫、モラハラ夫について、この人に救いはあるのだろうかと考えることが多い。そして自分自身も救いを求めたくなることが多い。自分の夫に対する怒りの気持ちをどこに持っていったらよいかわからなくなるからだ。私は彼を「許そう」としてきただけにそれが…

中立的立場が意味すること

お盆休み、DV・モラハラの被害者にとって、普段の日より苦痛なものになるかもしれないことはゴールデンウィークや年末と同様だ。お盆は実家を含むイベントであることを考えると、夫の実家に行って普段以上の苦しみを味わっている被害者が大勢いるのだろうと…

結婚指輪をつける意味ー結婚とフェミニズムは相容れない?

「既婚者を批判しているの?」と誤解されたり、「気にしすぎ」と言われてしまうだけかなと思うので、話題にするには幾ばくか勇気のいることなのだけれど、結婚指輪についてです。 DV関連の勉強会に行くと、そこにはまだ離婚できていない人を含めたDV・モラハ…

地域の人とのふれあい

昨日の土曜と今日の日曜、地域のお祭りに計4つ参加し、祭り疲れるという贅沢な思いをしました。 小さな子どもも受け入れてくれる場所、安価で飲み食いできる場所、子どもが楽しめる場所、子どもに刺激を与えられる場所、様々な人とのふれあいがある場所、と…

自分の満足感が最高の報酬

今まで専ら利用していた最寄りの図書館はお堅い本が多めの図書館で、それはそれで好きだったのですが、職場の近くの図書館を利用してみることにしました。図書館の利用条件は在住だけではなく通勤・通学も含まれるので、最寄りの図書館が気に入らなかったり…

生まれる前の赤ちゃん

先日図書館から借りた絵本、『うまれてきてくれてありがとう』(にしもとよう:ぶん、黒井健:え)。 子どもがお腹の中にいた時から私自身の心配事は尽きず、喧嘩、別居とずいぶん子どもには不安を感じさせてきたと思います。残念ながら別居によってそれが完…

守りのケンカ

「上野千鶴子さんの著書を読みたい」と思ってブックオフに行ったけれど価格の安いものがみつからず、ベストセラーになったという遙洋子著『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を購入し、読んだ。 タレントである遙洋子の目から見た上野千鶴子の人となりを知れ…

高齢者虐待とDV

男女共同参画センターにはよく足を運びます。近隣の都道府県、市区町村のセンターの情報も集めて、興味のあるイベントには参加するようにしています。 先日、男女共同参画センターに行った折、高齢者の福祉・介護に携わる職員を対象としたDVの研修会のチラシ…

「当事者意識」を持って社会を変えていくこと

DV問題でそれでころではないという感じでもあるのですが、一人っ子なので親の介護問題も気になる30代です。離婚する時の選択肢って親元に戻るか親元に戻らないか大きく二つに分けられますが、たとえ同居を選ばなくても介護問題は避けては通れません。結婚…

モラ夫に「話せばわかる」は通用しない

DVやモラハラのことを誰かに話すと返ってきがちなのが、あくまで同情的な態度を示しつつの「私だったら我慢しないで言いたいことを言うよ、戦うよ」という言葉です。 DV被害者、モラハラ被害者というと「自分の意思をきちんと伝えられない弱い存在である」と…

これから保育所とお仕事を探すシングルママへ

私は身の危険を感じて家を出たので、別居先のことなどまったく何の準備も出来ていない状態でした。保育所探しも、別居前、モラ夫と一緒に住んでいた家の近くでいくつか見学に行き役所に希望は出していたのに、家を出て違う地域に引っ越しをしたので、またイ…

養育費不払い者はお尋ね者-養育費を受け取っていないシングルママへ

日本では養育費がきちんと履行される割合は2割に満たないようです。私にも、決まった養育費の支払いは一銭もなされていません。Fpicのニューズレターにあった遠藤富士子氏の文章を読み、日本の養育費履行確保の制度は諸外国に較べあまりにも整っていないな、…

相手方の姓で呼ばれている自分について

私は離婚させてもらえていない。に関わらず、婚姻費用も養育費も受け取ってはいない。 別居しているこんな現実の中でも、正式には相手方の姓を使わなければならないという現実はかなりのストレスである。 入籍時も、姓を変更することにはかなりの抵抗があっ…

離婚で救われる子どもたち

『離婚で壊れる子どもたち』、DV・モラハラの経験者としては「何もわかっていない」と思ってしまう。『離婚で救われる子どもたち』もいるのだと。 DV・モラハラの体験記をインターネットなどで読んでいると、面会交流に関して、どんなにひどい父親にでも会わ…

『子どもの連れ去り問題』を読んで

この本を手に取って読むことになったのは私の勘違いからだ。私は現在子どもが保育園から実力で夫に連れ去られることを恐れているため、『子どもの連れ去り問題ー日本の司法が親子を引き裂く』(コリン・P・A・ジョーンズ:著)というタイトルを目にしたとき…